両建てトレードで後出しじゃんけん
「FXで負けない方法が知りたい。安全に資金を増やしたい。」
上記のようなことを思っている方には、両建てトレードがオススメです。
しかし、
「両建てトレードって実際どういうこと?」
「両建ては意味あるの?」
などなど、この記事にたどり着いたということは、両建てトレードについて知りたいのではないでしょうか?
そこで今回は、
・両建てとは?
・必勝法になる?両建てマーチンゲール法とは?
・両建てトレードで節税
の3つを中心に紹介していきます。両建てトレードについて知りたい方には必見の記事になります。
両建てを上手に使うことができれば、必勝法にもなります。日本人の9割が負けていると言われているFXで、しっかり勝てる手法を学びましょう。
それでは本文に入っていきます。
FXの両建ての意味とは?
両建ては株式投資ではできません。
FXは株などの現物取引と違って、差金決済取引です。そのため、FXでは買いだけでなく、売りからでもエントリーすることが可能です。
ではもしも、新規の買い注文と売り注文、正反対の注文を同時に入れると何が起こるのでしょうか?
両建てとは、このように反対方向の売買を同時に入れ、両方のポジションを保有するという手法のことです。
そもそも両建てとは?
両建てとは、同じ通貨ペアに対して買いポジションと売りポジションの両方のポジションを同時に保有する手法とのことなのですが、それは具体的にどういう状況を指すのでしょうか?
ここから両建てについて詳しく説明していきます。
例えば、米ドル/円の通貨ペアに対して両建てをするとします。売買する通貨の量は、お互いに1万通貨とします。
この場合、米ドル/円に1万通貨の新規買い注文と、新規売り注文を入れ、1万通貨分の買いポジションと売りポジション両方を同時に保有することになります。
売りと買い、両方に対してそれぞれ1万通貨のポジションを保有するため、合計で2万通貨分のポジションを保有することになります。
この状況下でもしもレートが動くと、何が起こるのでしょうか?
仮に注文時のレートが1ドル100円で、約定後に1ドル99円まで下がるとします。
この場合、買いポジションで1万円の含み損が発生し、同時に売りポジションで1万円の含み益が生じます。
つまり、買いポジションと売りポジションでそれぞれ同じ額の含み益と含み損が発生するため、相殺すると損益が0円になるということです。
両建てのポイントはここにあります。
一旦両建てをすると、レートがどのように動いてもお互いの損益が相殺されることで、損失が拡大しないというメリットが両建てにはあるのです。
同様に、利益も拡大しないというデメリットがあります。
もっとも、実際のFXではスプレッドがあるため、両建てをすると必ずスプレッド分の損失は出ることを覚悟しましょう。
ここまで読むと、
「両建てなんて意味ない。」
「むしろ損するだけの手法だ。」
と思う方も多いと思います。しかし両建てトレードはFX初心者から、上級者からも人気の手法です。
なぜ両建ては人気なのでしょうか?
両建てトレードのメリットとは?
両建ては多くのトレーダ―から人気のある手法です。
特に、損切りで悩んでいる方からすると、両建ては損切りの必要性が全くない手法となるため、とても魅力的に見えることでしょう。
損切りはFXをするにあたって必須のスキルです。損切りができないと、FXで稼ぐことは難しいでしょう。
それだけに、どうしたら上手く損切りができるのかで悩むトレーダーはとても多いです。
その点、両建てをすると、常にお互いのポジションが利益と損失を相殺してくれるため、損切りについて悩む必要性が無くなるのです。
他にも、スワップ狙いの長期投資家からも人気のある手法です。
例えば、高スワップの通貨ペアを対象に両建てをすると、たとえレートが激動したとしても、反対方向に入れたポジションが利益を出してくれるので、ロスカットされる危険を回避できます。
ロスカットされるリスクさえ下げることができれば、長期的にポジションを保有し続けることで、スワップポイントを稼ぐことができるでしょう。
実際には、プラスのスワップポイントよりもマイナスのスワップの方が高いため、プラスのポジションよりもマイナスのポジションの方が少なくなるように注文するものです。
つまり、プラスのスワップの方が、常にマイナススワップを上回るように両建てができます。
両建てをしたことでスワップ収入が増え、資金に余裕が出来たら、随時マイナスのポジションの一部を決済しましょう。
そうすることで、ポジションが解消されるにつれてマイナスのスワップが減るため、より多くのスワップポイントを稼げるようになるでしょう。
損切りが苦手な人や、スワップポイントを稼ぎたい人から人気のある両建てトレードは、マーチンゲール手法と組み合わせると、より高い効果を発揮することができます。
ここまで読んでも、まだ両建てトレードで利益を出す方法はありませんよね。
短期・中期の両建てだけ行っていてもスプレッドがあるため、トレードする度に損失になってしまいます。そこで両建てにマーチンゲール手法を組み合わせることがオススメです。
マーチンゲール手法を活用した必勝法を実践すると、両建てトレードで効率よく稼げるでしょう。
必勝法になる?最強のマーチンゲール手法とは?
両建てトレードとマーチンゲール手法を組み合わせると必勝法になると言われても、そもそもマーチンゲール手法とはどのような手法なのでしょうか?
マーチンゲール法とは、ギャンブルの世界でよく使用される手法です。その肝は、負けるごとに賭ける金額を倍にすることです。
通常、ギャンブルでは負ける度に賭け金を減らして慎重に行動するものですが、マーチンゲール手法ではその反対の行動を取ることになります。
そのため、この手法を実践するためには、負けを恐れない度胸が求められます。
仮に、勝つと倍になり、負けると賭け金が無くなるギャンブルをするとします。
まず、1万円を賭け、負けるとします。
マーチンゲール法では、2回目はその倍なので、今度は2万円を賭けます。ここで負けた場合、次は4万円、再び負けると8万円となります。
そして、この8万円で負け、次の16万円で勝負に勝つと、その倍である32万円がもらえます。
今までの負け金は1万円、2万円、4万円、8万円となり、その合計額は15万円です。
最後の勝負で勝ち、得ることができた金額が16万円のため、1万円の利益が出たことになります。
マーチゲール手法では、この勝った時点で勝ち逃げをすることになります。
間違っても、勝利した後に連戦をしないでください。あくまで、勝つまで賭け金を倍にし、勝ったら逃げる、これがマーチンゲール手法における肝となります。
このマーチンゲール手法を両建てと組み合わせることで、FXにおける必勝法にすることができます。
マーチンゲール戦法×両建てで損失なく利益を出す
両建てとマーチンゲール手法を組み合わせた手法とは、簡単にまとめると負けた方向に対して倍プッシュで新規注文を入れるという手法になります。
例えば、米ドル円を対象に1ドル100円からスタートするとします。この時、まず1万通貨の買いポジションを入れます。
その後、1ドル99円まで下落するとします。この場合、負けたことになりますので、今度は前回の倍である2万通貨の売り注文を入れます。
この時点で買っていれば、利確しましょう。負けてからが両建ての出番です。
米ドル円相場が『1ドル99円の現在、1万通貨分の買いポジション(含み損マイナス1万円)と、2万通貨分の売りポジション(損益なし)』の両建て状態となります。
この状況下で、米ドル円相場が下落し、『1ドル98円になると、買いポジションの含み損がマイナス2万円、売りポジションの含み益がマイナス2万円になるため、損益は0円』になります。
このままさらに『1ドル97円まで下落すると、買いポジションがマイナス3万円、売りポジションがプラス4万円の利益で、相殺すると1万円の利益が残ります。』
この時点で、ポジションを全部決済し、利確することで、トレードで利益を出すことができます。
では逆に、1ドル98円から99円まで価格が上昇すると、どうなるのでしょうか?
この場合、『買いポジションの含み損がマイナス1万、売りポジションの含み損がマイナス2万となりますので、合計するとマイナス3万円の含み損を抱えることになります。』
この時、今度は上昇したので、4万通貨分の買いポジションを新規に入れることになります。
つまり、『買いポジションが5万通貨(含み損マイナス1万)、売りポジションが2万通貨(含み損マイナス2万)』となります。
このまま1ドル99円が100円まで回復すると、『買いポジションの含み益が4万円、売りポジションの含み損がマイナス4万円、合計すると損益0円となります。』
このレートが次に1ドル101円まで上昇すれば、『買いポジションの含み益が9万円、売りポジションの含み損がマイナス6万円となり、合計すると3万円の利益が出ます。』
ここで全ポジションを決済し、利確となります。
このように、マーチンゲール法を実践すると、どのように価格が動いたとしても、最終的に利益を出すことができます。
1連敗 | 1/2 | 6連敗 | 1/64 |
---|---|---|---|
2連敗 | 1/4 | 7連敗 | 1/128 |
3連敗 | 1/8 | 8連敗 | 1/256 |
4連敗 | 1/16 | 9連敗 | 1/512 |
5連敗 | 1/32 | 10連敗 | 1/1024 |
確率的に言えば、10回連続で予想が外れる可能性は1024分の1の確率、5連敗ですら32分の1の確率なので大型の連敗はしにくいと言えます。
コインを投げて、10回連続表なんてことがないことと同じで、FXでも10連敗することは基本的にありえません。
ここまで読むと、両建てマーチンゲールは最強の手法なのではと思ってしまいますが、注意点もございます。
この手法のデメリット・注意点とは?
マーチンゲール法は、勝つまで倍プッシュするという手法のため、最後には必ず利益が出ます。
ただし、デメリットもあるので注意してください。
ある程度の資金が必要
そもそもマーチンゲール手法を実践するためには、倍プッシュができるだけの資金力が必須です。
いくらFXは少額からでも出来るとはいえ、負けが続くと資金が底をついてしまう恐れがあります。
資金がないと、もうマーチンゲール手法を実践できず、必勝法から負ける手法に早変わりしてしまいます。
ちなみに、いくら最後には勝てるからといって、借金をするような真似だけは止めましょう。
確かにマーチンゲール法は、最後には勝てる手法ですが、その最後がいつになるのかは誰にも予測できない手法でもあるからです。
両建てマーチンゲールを禁止するFX業者が多い
上述しましたが、マーチンゲール法には資金力が必須です。
そのため、最初の一回目は資金に余裕ができるように、少額から始める必要があります。
一回目から大金を投じると、すぐに資金が枯渇するでしょう。
マーチンゲール法を実践するためには、少額からでも投資できるFX会社を選ぶ必要があります。
さらに、スプレッドが狭いFX会社でないといけません。
スプレッドが広いFX会社を選ぶと、両建てをする度にスプレッド分だけ損失が出るので、マーチンゲール法でも利益が出ない恐れがあります。
必ずスプレッドが狭いFX会社を選んでください。
そして、できるだけ少額からFXができるFX会社が望ましいです。
1000通貨以下で取引できるFX会社か、海外のハイレバレッジなFX会社を使わないと、マーチンゲール法を実践することは難しいでしょう。
これらのデメリットを回避することで、ようやくマーチンゲール法と両建てを実践することができます。
【補足】節税対策として利用する方法
両建てをすると、確実に利益が出る一方で、必ず損失も出ます。損失というのは確かに嫌なものですが、人によってはありがたく感じるものでもあります。
例えば、FXの高所得者ともなると、稼ぎ過ぎたせいで高額の税金がかかります。
このような稼ぎ過ぎの高所得者からすると、必ず損失を出せる両建ては、節税対策として有効です。
両建てを節税の手法として使う方法
利益というのは高いに越したことはないのですが、それも金額が膨大すぎると、デメリットになることがあります。
特に、学生や主婦のような、扶養される立場にいる人の場合、あまりにも収入が大きすぎると扶養を外れてしまうというデメリットが生じます。
そのような、稼ぎ過ぎが原因で不利益を被る恐れがある時は、両建てをして利益を調整してみましょう。
例えば、現在FXの利益が100万円とします。FXの税率は約20%なので、このままだと20万円もの税金を課税されます。
この時、まず両建てをし、損失をあえて出します。
仮に米ドル円相場に対して両建てをし、買いポジションの含み益が20万円、売りポジションの含み損がマイナス20万円とします。
この時、節税をするのであれば、この含み損が出たポジションを決済し、損失を確定させます。
すると、マイナス20万円の損失が出たことで、本来の利益である100万円が80万円まで減額できます。その結果、税金を20万円から16万円まで減らすことができます。
ちなみに、含み益が出た方のポジションですが、確定申告で申告すべき利益とは利確した利益のことであり、含み益は含まれません。
そのため、含み益がどれほど高くても、決済しなければ課税対象にはならないのです。
この含み益が出たポジションは、翌年に決済しましょう。そうすれば、翌年の税金に回すことができます。
両建てを節税に使うメリットとデメリット
両建てを使って節税をするというこの手法には、今すぐ節税できるというメリットがあります。どうしても節税したい時に使える裏技のような手法です。
ただし、デメリットもあります。まず、両建てをするので、必ずスプレッド分の損失が出ます。
さらに、含み損を決済した後に価格変動が起こると、含み益が出たポジションの利益が無くなる恐れがあります。価格の変動次第では、含み損を抱える恐れがあります。
そして、この手法を使うということは、だいたい年末年始にポジションを保有することになるのですが、年末年始はFX会社が休みなるので、取引ができません。
もしも年末年始に価格が変動した場合、何もできず、ロスカットされる恐れがあります。
両建てで節税をするのであれば、これらのデメリットを理解した上で実践した方が良いでしょう。でないと、予期せぬ事態に巻き込まれ、大損するかもしれません。